・0w−20と5W−30エンジンオイルの用途別のおすすめ
・エンジンオイルの規格の注意点
これらを解説します!
オイルの規格。結論・SP級かつGF−6で粘度が合っているのがベストです。
Q.そもそも0w−20のエンジンオイルとは?A.オイルの硬さの事です
0w−20や10wー30等、エンジンオイルにおける表記がありますが、これはオイルの硬さの基準です。
ドロドロの硬いオイルなのか、サラサラの柔らかいオイルなのかの基準です。
SAE規格(米国自動車技術者協会)と言います。
SAE 0Wー20 のように表記します。
中身の意味合いを分解するとこのように内容になっています。
w ←WINTERの略(つまり冬の事、低温という意味)
20 ←高温時の硬さ
低温時にこのぐらいの硬さで、高温時にはこのぐらいの硬さになるという基準です。
これを粘度と呼びます。
粘度は選ぶまでもなく、自分のクルマの取り扱い説明書の中の、同じ数値のものを使用すればOKです。
複数の粘度が使用できるのであれば、数値の小さい方を使うほど、燃費・加速性が良くなります。
硬いオイルの中でエンジンが動くより柔らかいオイルの中でエンジンが動く方が抵抗が少ないためです。
Q.オイルの「SP」級とは?A.オイルの品質の基準です
オイルの粘度はSAE規格でしたが、API規格(米国石油協会)はオイルの品質の基準です。
API SP のように表記します。
このような表記になります。表記の中身を分解するとこんな意味です。
P ←オイル品質の進化を示しています(Aから始まって、2022年5月現在Pまで進化)
エンジンオイルの品質、保護性能等の基準となります。
これは現在(2022年5月時点)SP級が最も優れているエンジンオイルとなります。
これらは、2022年5月時点では、SP級のオイルも売られているし、それ以前の規格適合のSN級等のオイルも売られています。
そのために、注意が必要な部分になります!
Q.オイル缶の「GF−6」とは?A.オイルの燃費性能の基準です。
ILSAC規格(日米の自動車工業会で設立)というものもあります。
こちらは、オイルの低燃費性能の基準となる規格です。
ILSAC GF−6
中身を分解するとこん意味です。
6 ←1から始まって2022年5月現在で、6まで進化(AとBがありますが、粘度別の表記なのでどっちでもOK)
IlSAC規格は、表記が無い商品もあります。
「GF−5以前よりもGFー6の方が低燃費性能が良い」という事です。
ベースオイルの種別・結論「全合成油」が高性能です。
ベースオイルとは?
エンジンオイルはベースとなるオイルと各メーカの独自ブレンドの添加剤で性能が変わってきます。
ベースオイルと添加剤どちらもとても大切な要素です。
現状、ベースオイルの表記は3つの種類に分けられるのでそれぞれの特徴を記載します。
全合成油・最も高性能なオイル
全合成油とは、エンジンオイルのために科学的に合成されたオイルです。
鉱物油よりも高価な傾向傾向があり、最も性能の高いオイルです。
クルマを長持ちさせたい、クルマを大切に長く使いたい人に向いているオイルです。
- 全合成油・オイルの区分について更に詳しく知りたい方はこちらをクリック(長くてマニアックです)
- 以前は「100%化学合成油」という表記でした。
エンジンオイルはグループ1からグループ5まであり、
・グループ1「鉱物油」
・グループ2「鉱物油」
・グループ3「鉱物油(水素化分解)」
・グループ4「化学合成油(PAO)」
・グループ5「化学合成油(エステル)」
グループ1から数字が大きくなるほどに高性能なオイルになります。
以前はグループ4以上を「100%化学合成油」と表記していたものが、今現在ではグループ3以上を「全合成油」と表記が変わりました。
鉱物油であるグループ3のオイルを全合成油と表記するとはどういうことでしょうか?グループ3のオイルに関しては、鉱物油の中の不純物を水素化分解により、完全に除去し、鉱物油でありながら合成油と同等の性能を発揮します。
鉱物油の「安い」という特徴と合成油の「高品質」を併せ持つグループになります。グループ1とグループ2が低品質オイル。
グループ3以上が高品質オイルです。メーカによっても表記が分かれており。
・グループ1又は2を「鉱物油」
・グループ2又は一部のグループ3又はそれらを混ぜたものを「部分合成油」
・グループ3以上を「全合成油」このような表記になっています。
ただでさえ、比較が難しいオイルが更に比較が難しい状況ですね。
部分合成油・性能と価格の高コスパオイル
部分合成油とは鉱物油と全合成油がブレンドされたオイルです。
特徴は全合成油と比べると価格が安くなります。
鉱物油と比べると性能が高いオイルです。
鉱物油よりは、良いオイルを入れたいが、そこまでのコストを掛けたくない人におすすめのオイルです。
鉱物油・価格が安く最も一般的なオイル
自然界の原油から精製したオイルです。
特徴は価格が安く、劣化はしやすいオイルになります。
もっとも普及されているオイルとなります。
とにかくコストを抑えたい人・とくにこだわりが無い人におすすめのオイルとなります。
おすすめのエンジンオイル3選!リンクはすべて4L缶です!
カストロール エッジ(Castrol EDGE)
カストロールブランドは1899年以降100年以上の歴史を持つ、超有名ブランドです。
- カストロールブランドの信頼性について詳しくはこちらをクリック(ちょっとマニアックです)
- 車好きなら、聞いたことがあるであろう、「カストロールブランド」ですが、そこまで興味がない人には馴染みが無いと思いますので補足します。
レース分野でも活躍しており、「赤・白・緑」のトリコロールカラーが印象に残りますね。
また、日本の国産車は純正オイルとして、各自動車メーカーがエンジンオイルを保守部品として販売していますが、海外では市販されているオイルを、メーカーが認証する制度があります。
BMW・VW・アウディなどの日本に輸入されているクルマの純正オイルに指定されていたりします。
国産車でもディーラ専売モデルを作っていたり、信頼性の高いブランドです。
カストロール エッジは液化チタン技術により非常に耐摩耗性が高いオイルです。
- API SP
- ILSAC GF−6
- 全合成油
これまで解説したすべての規格で最上グレードとなります。
・レッドゾーン付近までエンジンを回すことがある
・加速感やエンジンフィーリングも大切!な人
・クルマ好きな人
モリドライブ・サイレントプラス(Silent+)
ルート産業という、液化モリブデンの老舗のエンジンオイルです。
液化モリブデンを配合しており、エンジン停止状態からの再始動時等の保護性能が高いオイルです。
- API SP
- ILSAC GF−6
- 全合成油
これまで解説したすべての規格で最上グレードとなります。
・アイドリングストップ車に乗っている人
・費用を少なく、純正オイルより良いものを入れたい人
MOBILエンジンオイル・モービル1
エンジンオイル含めたあらゆるオイルの老舗・モービルの作っているモービル1というエンジンオイルです。
あらゆる基本性能が高い、ディーラでオイル交換時のオプション高額オイルとしても販売されているオイルです。
- API SP
- ILSAC GF−6
- 全合成油
これまで解説したすべての規格で最上グレードとなります。
・カストロールよりもモービルが好き
・エンジンの高回転領域を多用する
・ディーラでモービル1を勧められたけど、価格が高いと感じるから自分でやりたい人
まとめ
いかがだったでしょうか?
私自身のクルマはフィットハイブリッドRSの6MT車で、「カストロール エッジ」を入れています。
嫁さんのクルマはラパンのアイドリングストップ車で「モリドライブ サイレント+」を入れています。
おすすめは全て全合成油でしたが、おそらくこの記事を最後まで読んでいただける方には鉱物油のおすすめなどは不要でしょう。
価格だけ一番安いのであれあば、Amazonなどで「0w−20 エンジンオイル」で検索して、価格が安い順に並べ替えて最初に出てきた物を選べば良いのです。
ちなみに、エンジンオイルの違いは、排気量が小さいほど感じやすいです。
50ccのスクーター時代から、カストロールや純正オイルなどいろいろと試して来ましたが、パワーの低めな1500cc以下はオイルの違いが分かりやすいです。
軽自動車(660cc)などはオイルの銘柄で結構加速感も変わって来ます。
また、オイル購入はネット通販がおすすめです。
今回紹介したものもそうですが、価格が高いものほど、実店舗とネット通販での差額が大きくなります。
いろいろと試してみて、ご自身の使い方に合った良いオイルが見つかると良いですね。