【整備士が解説】初代フィットの加速中になんか元気が無い、イグニッションコイルの不良かも!?【直してみた】

HONDAディーラメカニック、チューニングショップで勤務経験のある2級自動車整備士のミズコが、、、

加速中になんかもたつくような加速感がある時
・アクセルを小さめに開けている時は問題ないけど、ちょっと加速したい時に加速が付いてこない
・加速しようとしているとクルマが若干かくかくする
・なんか息つくような感じで加速がもたつく

こんな症状をの対処方を紹介していきます。
結論はスパークプラグ交換&イグニッションコイル交換です!

目次

スパークプラグのダイレクトイグニッションコイルとは?

エンジンのスパークプラグの直上に取り付けられておりスパークプラグに「ミニかみなり」を発生させて、エンジンの空気とガソリンとの混合気に点火する部品です。

 

ガスコンロの点火で、「ちちちちちち」と火花を飛ばし、ガスに点火する。

ガスコンロでミニかみなりを使ってガスに火を付けるのと原理は同じです。

初代フィットの加速のもたつきを修理する

嫁さんのお義父さんのフィット修理での出来事です

ある日、ミズコのお義父さんのGD1フィットに乗っていると、加速中に息つくような加速感が。

話を聞くと、車屋に2回ほど診てもらっているけれど直らないんだとのこと。

ミズコ嫁
知り合いの昔から馴染みのある車屋さんに出したみたい

 

乗った感覚、

・アクセルを緩やかに踏んでいくと問題なく加速できる

・ちょっとキビキビ加速気味に瞬間的にアクセルを煽ると加速するどころか若干減速感がある

ミズコ

空気を沢山送り込むとダメになって、ゆっくり吸い込ませれば大丈夫

そんな感覚です

 

うん、これはプラグトップコイルがやられてるわ。ボンネット開けるまでもないねと部品を手配するのであった。

このような症状の時は、スパークプラグのダイレクトイグニッションコイルの不良が考えられます。

エンジンは空気を圧縮しています。

沢山空気を吸い込むと、空気の圧縮が多くなり、プラグがより強い力を必要とするので火花が飛びにくくなるんです

GD1フィットの加速感を格安修理してみた

故障の原因・リヤ側コイルの不良

いきなり結論ですが、リヤ側のトップコイルの1本が不良でした。

コイルの付け根付近の白くなっている部分がリーク跡です。

 

 

エンジン負荷が高い時にプラグに飛ばすべき火花をここからシリンダーヘッドに飛ばしてしまうんですね。

 

その結果、ガソリンへの着火がされず、加速感が落ちるのです。

ミズコ
燃やさずに排気ガスとして捨ててしまうので燃費も悪くなります

新品プラグと外したプラグ

新品プラグ

NGKの標準形状プラグです。

4気筒エンジンですがツインプラグエンジンのため8本必要です。
(後述します)

外した古いプラグ

前と後ろは同じ物が付いていました。

後述しますがGD1・GD2フィットのスパークプラグは前だけ変えてあって、後ろが変えてないなんてことがたまにあります。

ミズコ
リヤ側が見えにくいので知識の無い車屋さんが見落としがちです

新品社外コイルと外した不良純正コイル

新しい社外コイルがこちら

思ったよりもしっかりしています。
ちなみに2019年に交換してますが、2022年時点で問題なく使えています。

 

カプラー形状も10mmを締めるボルト穴の位置も問題なしです。

外した純正コイル

それなりに使用感がありますが見た目では分かりにくいです。

 

原因になったようなリーク跡が診て分かれば簡単ですが、明確な見た目でわからない場合判別が難しいです。

 

一部のディーラでは「プラグトップコイルテスター」というリーク測定が出来る機器を使って測定します。

ただ、どこのディーラにもあるわけではありません。

ミズコ

専用機器があるのでどれがNGかの特定ができます

ただし、同じ時期に取り付けならばほぼ同程度に劣化しているので予算が許すのであれば全交換がオススメです

GD1・GD2のL13Aエンジンはツインプラグエンジンです

GD1・GD2フィットや一部のモビリオ・フィットアリアなどはツインプラグエンジンとなっています。

ツインプラグとは?

通常4気筒であれば、スパークプラグは4本使用します。

 

ツインプラグエンジンでは1気筒あたり2本のスパークプラグを使用します。

ミズコ
わずかにずらして点火したり、同時点火したりを変化させる事で燃焼効率を高める仕組みです

 

ツインプラグのユーチューブ動画(約3分)

このように、わずかにずらしたタイミングで点火プラグ2箇所で火花を飛ばすことにより、燃焼効率を上げて燃費の向上及びパワーの向上を目指したエンジンです。

 

スパークプラグ及びイグニッションコイルが2倍必要になるので、製造にも維持にもそれなりにコストが増えますので、コストに見合う効果が薄くなった点、制御技術の向上等で、現在のホンダエンジンには使われていません

ミズコ
修理費用の面でも採用するメリットが薄くなったためですね

GD1・GD2フィットイグニッションコイル品番と費用の目安

GD1・GD2のフロント側イグニッションコイル品番は30520−PWAーS01です。

ホンダ純正品だと価格は約8000円です。

 

信頼性のあるNGK等の社外品だと約5000円 NGKのイグニッションコイル品番はU5097です

 

AmazonでNGKイグニッションコイルU5097を見る

 

ノーブランドの社外品だと約2000円から1000円程度で購入可能です。

GD1・GD2のリヤ側イグニッションコイル純正品番は30521−PWAーS01です。

ホンダ純正品だと価格は約8000円です。

 

信頼性のあるNGK等の社外品だと約5000円 NGKのイグニッションコイル品番はU5098です

 

AmazonでNGKイグニッションコイルU5098を見る

 

ノーブランドの社外品だと約2000円から1000円程度で購入可能です。

ミズコ

1個約8000円で8本必要なので約64000円が部品代です

費用面でかなりの差が出てきます

ミズコが実際に買ったのはこれです。

ノーブランドの前後トップコイルフロント4本+リヤ4本+NGKの標準プラグ8本セット

 

このセット内容で価格は3年程前の当時で18000円程

 

Amazonでミズコが買ったトップコイルセットを見る

 

猛烈に安いです。

純正で一式変えようと思うと数万円はあっさり超えてしまいますから恐ろしいコスパです。

ミズコ
残りの乗りたい期間も考えましょうね

ツインプラグのリヤ側は非常に見えにくいのが問題です

ツインプラグエンジンはフロント側とリヤ側(インテーク側・エキゾースト側と表現することもあります)で1気筒あたり2本のプラグとイグニッションコイルが付いています。

 

通常のエンジンは1気筒あたり1本です。

 

ここが問題なのです。

知識がない車屋さんだと、手前の見えやすいところに付いているトップコイルとプラグのみ点検や交換をすることがあるのです。

 

ディーラ勤務時に、中古車で買ったばかりというフィットを点検してフロント側のプラグは新品でリヤ側はものすごい古いなんてことも良くあります。

 

通常1気筒あたり1本という常識があるがゆえに、リヤ側を見落としてしまいがちなんですよね。
(知ってればなんてこと無いんですが)

ミズコ

自動車整備士もスキルに差があります

どこの業界も同じですが、触ってる車種・メーカによって多少の得意不得意は出てきます

プラグトップコイルって社外品に変えても良いの?

プラグトップコイルを社外品に変えても問題なく走れます。

 

プラグトップコイルとは、エンジンに吸い込む空気とガソリンの混ざった混合気に火花を飛ばして点火する為に付いています。

平成前半のクルマにはディストリビュータ+プラグコードでしたが、平成後半位のクルマから取り付けられています。

ミズコ
タイミングライトで点火時期調整、、、とか最近の車だけ触ってる人はほとんどやらないですね

 

社外品に交換する時は、純正品程度の点火性能があることが必要です。

点火性能が高くかつ寿命が長いほど高性能です。

 

プラグトップコイルの性能の良し悪しは見た目でも乗っても分かりません。

 

純正品は高額ですので、社外品にすることにより修理費用を圧縮することが可能です。

ミズコ

粗悪品は耐久性が劣る可能性があります

なので社外品でも信頼のおけるメーカを選ぶと良いです

交換時オススメのトップコイルはNGK製トップコイルです

NGKはクルマを触る人には馴染みのあるブランドですが改めて簡単に解説してみましょう。

 

NGKはスパークプラグ分野では世界で一番の圧倒的シェアを持っています。

日本特殊陶業という会社でブランドとして「NGK」ブランドを展開しています。

 

自動車産業という、世界でも大きい市場でスパークプラグといえばNGKという圧倒的な世界的知名度を誇っています。

ミズコ
車業界にいてNGKを知らなかったら、例えるならば「マクドナルドというハンバーガー屋を知らない」くらいやばいです

スパークプラグ交換・トップコイル交換は自分でも出来ます

スパークプラグ交換・トップコイル交換は、必要な道具さえあれば自分で交換することも可能です。

 

GD1・GD2の場合、10mmのソケットレンチとプラグレンチがあれば可能です。

やけどと怪我に注意です!

プラグ交換プラグトップコイル交換のやり方

基本的には、外してつけるだけです。
ディーラで点検時(12ヶ月点検・車検)は、点検項目と重複しているため、作業代無料です。
※純正イリジウム車は、距離省略があるため、有償の可能性があります。
(点検代はかかります)

  1. エンジンを切り、ボンネットを開けます。(エンジンが熱い時はやけど注意)
  2. 10mmのネジ2本を外してエンジンのプラスチックカバーを外します。
  3. プラグコイルのカプラーを外します。(カプラの真ん中の爪を押しながら引っ張ると外れます)
  4. カプラの10mmのステーのボルトを外します。(はずしたら横方向にずらすと配線一式が外れます)
  5. 各プラグトップコイルの10mmのボルトを外します。(リヤ側見えづらいので注意)
  6. プラグトップコイルを引っ張り外します。(ゴムが吸着している事がありちょっと引っかかる感があることも)
  7. スパークプラグをプラグレンチを使って取り外します。(取り付け時は締めすぎ注意です、そんなに力はいりません)
  8. 取り付けは逆手順で大丈夫です。(プラグ締めすぎ注意です)

 

それでも自分でやるのは難しい?どうすれば?

それでも自分でやるのは難しいと感じたら、ネット購入して店舗で装着がオススメです。
(純正品だったとしても、ネット購入のほうが割引が効いて安いです)

 

点検・車検時にお願いすれば無料になる又は割引で作業可能です。
(12ヶ月点検・24ヶ月点検項目にスパークプラグが含まれていることが根拠です)

 

点検・車検の項目に「スパークの点検」の項目があるため、無料作業実施してもらえる可能性が高いです
(純正イリジウム採用車の場合、距離により省略が可能なため、必ず無料ではありません)

GD1・GD2以外のフィットのイグニッションコイル型式まとめ記事はこちら

関連記事

こちらの記事では、、、元ホンダディーラ整備士のミズコが・フィットシリーズのエンジンの排気量とエンジン型式・イグニッションコイル品番・フィットハイブリッドシリーズのエンジン排気量とエンジン型式・イグニッションコイル品番[…]

【PR】

車検を安くするなら楽天車検の郵便番号検索!



郵便番号検索で、近所で車検が出来るところの料金が一括で分かります!

車検費用を抑えた方はご活用ください!

最新情報をチェックしよう!