そのため、普通にジャッキアップしようとすると上げることが出来ません。事業用のエアージャッキ等のかなり高価なジャッキならギリギリ届くがDIYで持っている人は多くはありません。
そこで、こちらの記事では車載ジャッキ併用で4輪ジャッキアップする手順を紹介しています。
フロント、リヤ、サイド4つの合計6箇所のジャッキアップポイントの位置も示しています。
整備作業は、危険が伴います。
細心の注意を払って作業するようにしましょう。
4輪ジャッキアップの手順
大まかな流れ
タイヤの履き替え等であれば、1輪ずつジャッキアップは車載ジャッキで出来ます。
しかし、ブレーキ整備や足廻りのDIY等で4輪全て上げようと思うとハードルは若干高くなります。
ある程度の能力があるジャッキが必要になります。
おすすめのジャッキもまとめていますのでご参考下さい。
ジャッキアップの流れ
- 安定した地面に車を止めて、パーキング(サイド)ブレーキを強めにかける
- フロントをジャッキアップして、フロントにリジットラック(ウマ)をかける
- リヤをジャッキアップして、リヤにリジットラック(ウマ)をかける
このような流れになります。
フロントを先に上げる理由は、「パーキング(サイド)ブレーキはリヤタイヤのみを固定する」からです。
リヤを先に上げてしまうと、ブレーキをかけている部分が空中に浮いて車が動いてしまう可能性があります。
フィットの前上げは難しい!?
2代目フィット(GE系)及びフィットハイブリッド(GP1・GP4)の4輪ジャッキアップ手順を紹介します。
フィットの4輪ジャッキアップをは特にフロントのジャッキアップが難しい部類です。
フロントのジャッキアップポイントが車の先端より1m近く奥に入り込んでいるためです。
ジャッキを寄せた位置
純正車高で、ギリギリまでジャッキを寄せました。
ジャッキポイントまで寄らない
このように、ある程度しっかりしたジャッキを使ってもジャッキポイントまで届かないのです。
この写真の状態は純正車高です。
純正車高でもフロントのジャッキアップポイントまで届かないのです。
ローダウン車だとより届きにくくなっています。
前輪ジャッキアップ手順
車載ジャッキを取り出す
ハイブリッド車は写真と同じトランク右側の位置にあります。
ガソリン車は床下収納に収納されています。
※2代目フィットの場合。他車種は取り扱い説明書で確認して下さい。
右前か左前に車載ジャッキをセット
手で、フロント右(左)ジャッキアップポイントに当たるまでネジ部を回す。
当てる位置は、鉄板が補強されている範囲に当てます。
車載ジャッキの先端の凹み部分が出っ張り部分に当たるように当てます。
安定感がアップします。









後輪ジャッキアップ手順
フロントが上がった後に行います。
リヤジャッキポイント
リヤは非常に簡単です。
ジャッキポイントはバンパー下の金属の出っ張りです。
ここを上げます。
リヤ左右ジャッキポイント
リヤタイヤの前辺りの下を見るとこの様になっています。
切り欠きの間の範囲がジャッキポイントです。
リヤの左右ジャッキポイントにリジットラック(ウマ)をセットして下ろします。
リヤはこれで終わりです。
4輪ジャッキアップからの下ろし方
上げるときと全て逆手順で下ろします。
車載ジャッキに乗せる時に、ジャッキが倒れない様に、ジャッキはゆっくり下ろします。
前上げ向け・おすすめジャッキ
フィットの前上げに必要な能力
左右一輪ずつであれば、どのようなジャッキでも上げることが出来ます。
しかし、前上げしてリジットラック(ウマ)をかけられるジャッキは限られます。
4輪ジャッキアップの場合は、ある程度以上の能力が必要です。
欲しいジャッキ能力
- 最高値 500mm以上
- 最低値 90mm以下
- 能力 2トン以上
このくらいの能力があれば、今までの手順での前上げが可能です。
おすすめジャッキ
Amazon | 能力 |
最高値 500mm 最低値 75mm 能力 3トン 重量 33kg | |
最高値 552mm 最低値 90mm 能力 3トン 重量 51kg | |
最高値 615mm 最低値 75mm 能力 2トン 重量 48kg |
特徴別・おすすめリジットラック(ウマ)
考慮する能力
想定する作業によって、これらを考慮する必要があります。
- 最高位
- 最低位
- 耐荷重(トン数)
耐荷重は自家用車であればほとんど気にする必要が無いです。
事業用車両などは、考慮が必要です。
また、高さ調整方法が
- ピンで調整
- ラチェットで調整
これらがあります。
ラチェットで調整するタイプは多段階調整ですが、構造がピンのタイプより複雑になるため、耐久性という意味ではピンタイプが高い傾向があります。
また、使わない時には邪魔になりますので、省スペース性能も考慮が必要です。
おすすめリジットラック(ウマ)
Amazonリンク | ミズコ的ポイント |
車屋が好んで使うタイプ。 最高位 445mm 最低位 330mm高さは3段階調整。 リフトをずっと専有出来ない時に、長期間上げたままにしているのに向いている。 安定感が高く、ちょっとした地震でも問題ない。 丸棒で高さ調整をするので耐久性も高い。 保管にスペースは使いがちにはなるが、保管スペースを確保出来れば最も安定しているタイプ。 | |
車屋でも比較的使われるタイプ 最高位 425mm 最低位 285mmラチェット構造で高さの調整が細かく多段階で調整出来る。長期間上げっぱなしには向かないが、DIY作業には非常に使い勝手が良い。 高さ調整が細かくしたい人はラチェットタイプが向いている。 | |
DIY用途用、ピンで固定のお手軽価格タイプ 最高位 355mm 最低位 265mm高さ調整は3段階ラチェットタイプは心配だけれど、省スペースでお手軽なものが欲しい人はこれ。 ピンで高さを調整するタイプは、4つのジャッキの高さ合わせがしやすく、信頼性も高いので、多段階が不要ならピンタイプがおすすめ。 |